酒造りの風景「洗米(せんまい)」 ——— 酒造りの工程「洗米」 ——— いい麹を造る為、洗米にこだわり続けています。 日本酒の原料は「お米」。そのお米を“ただ洗う”だけではなく、いい麹を造る為に日々研究を重ね洗米(せんまい)を行っています。このページでは、日本酒造りの工程のひとつ「洗米(せんまい)」についてご説明します。 洗米~浸漬。お米を丁寧に洗い、吸水させる作業。 精米されたお米は、丁寧に洗われ、麹造りに適した水分量に調整させる必要があります。麹米については麹菌を繁殖させる為に必要な水分量が30%以上。掛米については蒸しあがり後に芯が残らないギリギリのところまで吸水させます。酒米は飯米と違い、精米することででんぷん質が豊富になる為、粒子が荒く水を吸いやすいので非常に割れやすくなります。今から二十数年前は麻布に酒米を入れ、一度半切りに沈め、手で30秒ほどかき回した後持ち上げ麻布の両端を上下に揺らしながら米ぬかを除去していました。しかし、この方法だと米を洗う際非常に時間がかかり、米がほとんど割れていました。近年では、洗米の為の機械も開発されたことによって、大幅な時間短縮ができるとともに、お米が割れないようになりました。 短時間で米を洗い、米ぬかを徹底除去! 酒米は吸水スピードが早い為短時間で洗う事で、米ぬかの表面をきれいに除去しなければなりません。ぬかが残るとぬか臭が酒に移る原因に繋がります。現在ではウッドソンの「バッチ式洗米機」にて大量の水で旋回させながら1分間洗浄し、下の受け口にて30秒掛け流します。掛水をすることで米ぬかをよりきれいに除去する事ができます。更に短時間で作業することで米も割れにくくなりました。このこだわりの洗米方法にて酒造りする事でクリアな味わいを表現しています。米の品種や精米歩合、水温により目標の吸水率にする為、すべて浸漬・脱水後に計量しております。